本家松浦酒造では、今期の酒造りに向けて昨年の秋に「令和の大改修」を行いました。酒蔵の設計・施工に精通した専門家を招き、守り続けるべきところを残しながら、改革すべきところは見直しを行いました。
お陰様で、今年はお客様にお喜びいただけるよい酒が上がっています。
日本酒造りの流れとともに、その改修の様子をご覧ください。
洗米(せんまい) 〜潔く〜
ウッドソン社製の混気ジェット気泡タイプの洗米機を新しく導入しました。
気泡がクッションとなり一粒一粒を包み込み、表面に付いた糠をきれいに洗い流します。
浸漬(しんせき) 〜手づくり〜
米に適量の水分を含ませる浸漬を行うコンテナは蔵人たちの手づくり。
水を溜める、水を出すという作業がスムーズにできるように工夫しています。
蒸し米 〜熱く〜
吸水させた米を昔ながらの甑(こしき)で蒸します。大きなセイロのような蒸し器で加熱し、種麹が繁殖しやすい水分量に仕上げます。
運ぶ 〜大胆に〜
蒸し上がった大量の米をシートですくい上げ、蒸し米冷却機へ一気に運びます。この時活躍するのが六角形のプレートを装着したホイストクレーン。大胆かつ、慎重な作業です。
麹づくり 〜温かく〜
新設した麹室(こうじむろ)は木材を多用した温かみのある空間に仕上げました。鳴門鯛の麹は完全手造り。床(とこ)と呼ばれる台の上で米に麹菌をふりかけ、米麹を造ります。
●クリーンな麹室 その1
麹室の壁は衛生的なキッチンパネル仕上げ。プレートヒーターは掃除しやすい一枚ものです。見事なまでにスッキリしています!
●クリーンな麹室 その2
新設した戸の敷居は、埃がたまらない金属レール仕上げ。これならキチンと隅々まですっきり掃除ができるので、麹室が清潔に保たれます。
発酵 〜静かに〜
酵母を培養した酒母(しゅぼ)、麹、蒸米、仕込水を大きめのタンクに移し、発酵させます。発酵してくると炭酸ガスの泡がコポコポと発生します。やがて米が溶け「もろみ」ができあがります。
濾過 〜搾る〜
できあがった日本酒は、圧搾機に通し圧力をかけて軽く搾ります。種類によっては、加水してアルコール度数を調整したり、火入れなどを行います。
瓶詰め 〜満たす〜
きれいに洗浄したビンにつめていきます。蓋をしてラベルを貼れば、「鳴門鯛の清酒」の完成です。
新しい蔵での日本酒づくり、いかがでしたか?
蔵人たちが手をかけて丁寧にお造りしている日本酒をぜひご賞味ください。
ネット店「鳴門鯛たのしいお酒ショップ」ではお取り寄せも承っています。