あなたは日本酒をどこに保存していますか?
冷蔵庫、戸棚、それともテーブルの上・・・

この記事ではその理由や保存のコツを簡単にご紹介しますね!

しゅムリエちゃん(にこ)

こんにちは!日本酒「鳴門鯛」の酒蔵で働きはじめた新人スタッフ しゅムリエです。

いまヨーロッパでは、レストランで日本酒が定番になってきたそうなんです。
私も少しずつ日本酒のおいしさがわかりはじめた今日この頃。

ところで皆さんは、日本酒をどうやって保存していますか?
今回は「鳴門鯛」の十代目蔵元 松浦素子さんに、正しい日本酒の保存方法を聞いてみたので、日本酒の保存方法に悩んでいる方はぜひ参考にしてみてくださいね!
それではまいりましょう!

栓を開けたら冷蔵庫へ入れるのが一番

どんな日本酒でも、栓を開けたら冷蔵庫で保存するのが一番です。

理由は、開封したら酸化が進みはじめるからです。
※酸化とは、変色したり酸味が増す現象のこと。

日本酒の栓を開けると、空気に触れることで酸化が始まります。
開けたての風味を楽しみたい時は、冷蔵庫で保存して、3~5日以内に飲み切るのが理想です。

ただし、酸化は必ずしも悪いことではありません。
空気に触れることで旨味が増したり、穏やかな味わいになる場合もあるんです。

冷蔵庫の中で保存し、旨味や味わいが変化した、いわゆる熟した状態で飲んでみるのも一つの楽しみ方といえます。

素子さん(指)

結論からいうと、開けたての風味にこだわるなら3〜5日以内が理想。
その後も、熟した具合を楽しむのも一興。いずれにしても冷蔵庫に入れてくださいね。


日本酒の保存方法
しゅムリエちゃん(がーん)

そうなんですかー!
私はテーブルのすぐ横の棚に置いていました。
帰ったらさっそく冷蔵庫に入れたいと思います。

開封済の日本酒を長持ちさせる便利グッズ

日本酒の酸化を防ぐ便利な道具、それは真空ポンプ付きの栓です。
ワイン売り場などで販売されている真空ポンプ付きの栓を日本酒にも使うといいのです。
ワインストッパー・バキュームポンプなどの名称で販売されています。

開栓した日本酒をこれらの栓でキャップすると、瓶内が真空状態に近づき酸化を防ぐことができます。
とっておきの日本酒をより新鮮な状態でたのしみたいと思ったら、真空ポンプ付きの栓でしっかり保存しましょう。

開封前は、お店の陳列棚を目安に保存先を決めよう

生酒は、迷わず冷蔵庫に直行

ラベルに「生酒」と明記されているものは、必ず冷蔵庫に入れてください。
実は、通常の日本酒は長持ちさせるために低温加熱殺菌、いわゆる「火入れ」を2回行っています。
この火入れを一度も行っていないものを「生酒」と呼びます。
加熱されていない「生酒」には酵素や微生物などが残っているので非常にデリケートです。
冷蔵保存することで、酵素や微生物の活動を押さえ、フレッシュな味わいがキープできます。

大吟醸は冷蔵庫で保存するのが吉

「純米大吟醸」「大吟醸」「吟醸」などはお店で冷蔵ケースに入っている場合と、そうでない場合があります。
お店で冷蔵ケースに入っていたものは必ず冷蔵庫に保存してください。
「純米大吟醸」「大吟醸」「吟醸」などの日本酒は、フルーツのように華やかな香りや、キリッとした味を愉めるのが魅力です。
美味しく飲むために冷蔵庫でよく冷やすのがオススメでもあります。

店の常温棚に並んでいた日本酒なら戸棚でOK

酒店やスーパーマーケットで普通の棚に常温で並んでいる日本酒は、未開封であれば冷暗所に保存できます。
日の当たらない北側の戸棚や押入れ、比較的温度変化の少ない床下収納などがオススメです。
20℃くらいの常温で保存するのが理想なんですよ。

しゅムリエちゃん(なるほど)

なるほど。お店でどんなところに並んでいたかを覚えておいて、その通りに保存すればいいのですね。

日本酒は紫外線が苦手!

日本酒は紫外線に弱いので、光が当たらないようすることも大切です。
直射日光はもちろん、室内の照明でも、紫外線の影響で味や香りが変化してしまうんです。
冷蔵庫に入れている場合でも、扉を開けるたびに光が入りますから、箱に入れて保存したり、新聞紙や紙で包んで保存するといいでしょう。

日本酒の保存方法

これは豆知識ですが、昔から日本酒は茶色、緑色、黒などの濃い色の瓶に入っていることが多いんです。
これは紫外線を避けるためなんです。

透明の瓶に入った日本酒をあまり見かけないのは、昔からの人間の知恵なんですね。
たとえば、鳴門鯛の「生缶」こと「鳴門鯛 吟醸しぼりたて生原酒」は、アルミ缶に入っているので遮光率100%とカンペキと言える容器に入っています。


素子さん(にこ)

吟醸のしぼりたてをいつでも新鮮に味わえるようにと、20年ほども前からこのスタイルで販売しているんですよ。

日本酒は寝かせたらダメ?

しゅムリエちゃん(はてな1)

ところで日本酒はワインのように寝かせて保存してもいいですか?

日本酒の保存方法
素子さん(うーん)

答えは×です。

日本酒は必ず瓶を立てて保存してください。
その理由は、寝かせてしまうと瓶の中で空気に触れる面が広くなり、品質が変わりやすくなります。
また、栓の匂いが移ってしまう可能性もあるんです。
開栓前も、開栓した後も、立てて保存してください。

しゅムリエちゃん(がーん)

びっくりです。寝かせたらダメなんですね。
ワインみたいに横にして冷蔵庫に入れていました。これからは、立てて保存しますね。

日本酒に賞味期限はありません

しゅムリエちゃん(はてな1)

話は変わりますが、日本酒に賞味期限はあるのでしょうか?


素子さん(指)

よいポイントに気づきましたね。
実は日本酒に賞味期限はないのです。

日本酒は瓶詰めされた後も、常に変化します。
タイミングが一番美味しい飲み頃かは、お酒によって違うんです。
言い方を変えれば、その時々でそのお酒の味わいを楽しむことができるといえます。

古酒も開封後は冷蔵保存しよう

しゅムリエちゃん(はてな2)

ちなみに「古酒」ってなんですか?


素子さん(指)

「古酒」は蔵で熟成した日本酒のことです。

熟成期間2年くらいのものから、10年以上蔵で寝かせたものもあるんですよ。
「古酒」熟成を重ねることで、色・香り・照り・味が変化し、深みの増した味わいになっているのが特徴です。
ブランデーのような楽しみ方もできますよ。

開封前の「古酒」は箱に入れたり、紙で包んだりして、冷暗所で保存しましょう。
ただし、開けた後は冷蔵庫に保存して、早めに飲み切るのがオススメです。

素子さん(指)

松浦酒造には「月読酒(つくよみざけ)」という30年寝かせた古酒があるんです。


しゅムリエちゃん(がーん)

さ、30年!?私より年上のお酒・・・なんかロマンがありますね!

味の落ちた日本酒の活用方法

しゅムリエちゃん(はてな1)

実家に古い日本酒があるのですが、飲んでも大丈夫ですか?

少し飲んでみて、味が落ちていると感じたら料理に使うのがオススメです。
豚の角煮、魚の煮付けなどを作る時に水の代わりに、たっぷり日本酒を使います。
アルコールは熱で飛んでしまうから大丈夫。
日本酒を入れることで、贅沢な旨味が出て、驚くほどコク深い料理に仕上がります。

豚の角煮

しゅムリエちゃん(はあと)

水の代わりに日本酒を入れてお料理するのですね?料亭の味のようになったりするのかしら?今度やってみます。

日本酒風呂もオススメ

古い日本酒がたくさんある場合は、日本酒風呂も試してみてください。
200l(リットル)の浴槽なら、日本酒300mlくらいを入れるのが目安です。
日本酒風呂の湯船につかると、とてもよく温まり、入浴後はお肌がしっとり・すべすべになりますよ。
アミノ酸が含まれているので、疲労回復や美肌効果も期待できます。
なんといっても贅沢な気分になります。

日本酒の保存方法まとめ

日本酒の保存の仕方について、おわかりいただけたでしょうか?
ここまでの内容を一覧にまとめました。

  • 栓を開けたら冷蔵庫へ入れるのが一番
  • 開けたての風味を楽しむなら3〜5日で飲み切るのが理想
  • 紫外線に弱いので紙や袋で包もう
  • 必ず立てて保管しよう
冷蔵ケースに
並んでいた日本酒
常温棚に
並んでいた日本酒
保存場所(開封前) 冷蔵庫 冷暗所
保存場所(開封後) 冷蔵庫 冷蔵庫
しゅムリエちゃん(なるほど)

日本酒の保存方法、私には初めて知ることばかりでした。
日本酒は昔から私たちが大切にしてきた伝統の味。
正しく保管しておいしくいただきたいですね。

この記事の監修

十代目蔵元 松浦素子
本家松浦酒造場
本家松浦酒造場 十代目蔵元 松浦素子

2009年実家である本家松浦酒造場に入社。
それまではウィスキー、ジン派で日本酒はどちらかというと苦手だったが、40代で酒蔵への転職を決めてからは、きき酒師試験を受けるため、東京などで日本酒の飲み比べにはまる。
20代の頃飲んだ日本酒とはまったく違う日本酒になっていることに感激。
酒蔵に入ってからは、日本酒と料理のマリアージュが食事の味わいを深めることをさらに実感する日々である。
自らの体験を元に十代目蔵元として日本酒の奥深さ、楽しさを広める伝道師であることをライフワークとしている。